蜜柑とアイスの共存
閑話 とうようじんのきょうだい
*とうようじんのきょうだい
ミカサ「ヤヒロ……おつかいに頼まれた」
ヤヒロ「ん、あれ、エレンは?」
ミカサ「エレンは別のお手伝い」
ヤヒロ「そっか、あ、店の場所とかわかるか?」
ミカサ「……(ふるふる)」
ヤヒロ「なら僕が案内するよ」
ミカサ「……あり、がとう」
ヤヒロ「うん」
店員「あれ? ヤヒロ君こんなかわいい妹さんがいたのかい」
ミカサ「……!?」
ヤヒロ「あ、ちがいますよ?」
店員「おやそうなの、あ、新鮮な果物あるよ。ひとつどう?」
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店員「いらっしゃい! おっ、兄妹でお使いか! いいいねぇ」
ミカサ「……!?」
ヤヒロ「……僕たち、似てます?」
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店員「かわいい妹さんね!」
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店員「あらー、おにいちゃんとお使い? いいねぇ」
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店員「いらっしゃい。……なんでぃ、かわいー兄妹でないの。おっちゃんサービスしちゃる」
ヤヒロ「あ、じゃあこれとこれください」
ミカサ「……!?」
店員「まいどー。ついでにこれもつけとくかんな」
ヤヒロ「あ、ありがとうございます」
ミカサ「!?」
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ミカサ「ヤヒロ……どうしてさっき否定しなかったの……?」
ヤヒロ「……面倒ってのもあったけど、それに……少しうれしかったから」
ミカサ「うれしい……?」
ヤヒロ「僕兄弟とかいないし、……兄妹にみえるんだなって考えると」
ミカサ「……私も」
ヤヒロ「?」
ミカサ「私も、一人っ子だったから、今は、エレンが家族だけど……きょうだいに思われたことはなかったから……」
ヤヒロ「……うん、ミカサ、妹みたいでかわいい」
ミカサ「いもうと?」
ヤヒロ「うん」
ミカサ「妹……」
ヤヒロ「うん」
ミカサ「……ヤヒロが、お兄ちゃん?」
ヤヒロ「……うん。……さて、お使いも終わったし、……もうそろそろ、帰ろうか」
ミカサ「……! うん」